度を越した暴力を受けた時、
家族の協力を得られなかった時は、
「いやだ」「つらい」と伝えましょう。
疲れた時は「こんなはずじゃなかった」と涙を流し、
「誰か助けて」と助けを求めてください。
隠していたお母さん自身の本当の気持ちを認めてあげること、
全てはここから始まります。

●はじめに

ここは子供からの家庭内暴力に悩む方のためのグループワークです。不登校やひきこもり、発達障害、ゲーム・スマホ・ネット依存などで悩んでいる小学生・中学生のお母様、お父様を対象にしています。
初めての方は、まずこちらのチェックシートをご覧下さい。

●「暴力」の背景にある「傷つき」

子供からの暴力が引き起こされる背景には不登校やひきこもり、発達障害などの存在が考えられます。
不登校やひきこもりの子は、学校に行けないことで自信を失って落ち込み、自虐的な言動が増えてしまいます。発達障害の子であれば、日常の様々な場面でうまくいかないことに遭遇し癇癪(かんしゃく)を起こしてしまうこともあるでしょう。そもそも子供が学校に行けなくなってしまったきっかけには、いじめや先生からの暴言などがあったかもしれません。発達障害の子であれば特性に対する不理解もあったことでしょう。そして傷ついた心を癒やすために、ゲームやスマホなどの回復方法に依存している場合もあると思います。
いずれの場合も子供たちは間違いなく傷ついており、これらについては、両親だけでなく医療や教育、福祉、行政、またはカウンセラーといった専門家のフォローが必要です。
ただし不登校やひきこもり、発達障害、あるいは子どもたちの「傷つき」といった問題と、家族に対する暴力は区別しましょう。例えいじめられていたとしても、物事がうまく進まなくても、相手が家族であっても、暴力を繰り返すことはいけないことです。
ここでいう暴力とは、度を越した自傷及び他害行為で、周囲の人の生活に影響を及ぼす程の長期的なものを指します。先程のチェックシートで「子供の行為」と「周りへの影響」に、それぞれ一つ以上の◯がついていれば見過ごしてはいけない暴力だと考えて下さい。

●適切なケアで回復していく

依存症は「特定のものごとに心を奪われてしまい、やめたくてもやめられない状態」になることですが、繰り返される家庭内暴力も人間関係の依存症の一つです。
全ての依存症には、当事者たちだけでの解決は難しく、回復には第三者の介入が必要という共通点があります。一方で、第三者が関わること、そして適切なケアを受けることで、着実に回復していきます。このグループワークでは、ゲームやスマホに対する依存症からの回復も目指していきます。

●子供を”加害者=本当の被害者”にしない

幼少期に大きな傷つき体験のあった子供は、大人になった時に何らかのトラブルを抱えて加害側になってしまう可能性が高くなることが、様々な研究で示されています。一方で適切なケアのあった子供たちが回復していくことも、また多くの研究によって示されています。学校での嫌なことや特性に対する不理解により、傷ついてしまった子供たちは間違いなく被害者です。しかし、だからこそ「子供であっても、家庭内であっても、傷ついていても、暴力はいけない」という正しい学びの機会が与えられることが大切です。

●では、どうするか?

暴力を振るう子供に対しては「いやだ」「やめて」と伝えましょう。誰からの協力も得られず疲れてしまったら「つらい」「疲れた」と口に出して下さい。「こんなはずじゃなかった」と涙を流すことも、「誰か助けて」と声を上げることも必要です。まずは、隠していたお母さん自身の本当の気持ちを認めてあげましょう。それが、現状を変える大きな一歩となります。その上で、ぜひ専門家にご相談下さい。早期に専門的なケアを受けることが回復に繋がっていきます。